google.com, pub-3494146941091336, DIRECT, f08c47fec0942fa0

怪談? これは実話です。

2016年のことです。
5/2~4(月火水)の三日間、『第1回天竜川リバーサイド・ウルトラマラニック』に参加しました。
天竜川の川沿いを、源流である[諏訪湖・釜口水門]➜[太平洋・竜洋町河口]まで。
225㎞を48時間制限で走破するマラニックです。

5/2(月)お昼12:00。少し暑い中、澄んだ青空の下71人が諏訪湖 ・釜口水門 をスタート。

13時間半、100㎞走って深夜1時半を回っています。
体調は昼間より良く、眠気と疲労感はあるものの足裏にわずかの痛みがあるのみ。

川沿いを走るのだから下り基調の楽なコースと思っていたら、とんでもないアップダウンの連続。
そりゃそうですね。川は下っていても、脇の山は登ったり下ったりですから。

夜明けは午前5時前
明るくなると元気が出てきます。

午前5時半、120㎞過ぎの「佐田トンネル」
(何故か名前を克明に記憶している)

これまで通ってきたトンネルは照明が付いていましたが、このトンネルはありません。
長さはそれまでより少し長い100~120m。
出口の先に緑の木々が見えます。

何も気にせず入って行くと、後方左右の壁から女性の話し声が聞こえる…

何を言っているかわからないものの、数人の話し声…
 (うわ、ここチョットまずいかも…)
思ったとたん背中に悪寒が走り全身鳥肌。

意識はしないのに自然とスピードが上がり
出口が近づく中間過ぎ…

それまで聞こえなかった足音がすぐ後ろに聞こえる。
(おいおい、やめてくれよー!)

無意識にほぼ全力疾走になっているのに、足音は数メートル後ろにピタリ付いている。
 (来るな、来るな、来るな、来るな、来るな、来るなー!)

心で叫びながら、ようやく出口を駆け抜ける。
明るい空の下、青々とした木々でウグイスが鳴いている。
危機は去った。

120㎞走った後の全力疾走。
疲れて歩きたいが走り続ける。一刻も早くトンネルから離れたかった。

振り返って何もない事を確かめたいが、振り返れない


もしそこに、見てはいけないモノが居たら…
見るのが怖くて振り向けず、トンネルから離れても悪寒は5~6分続きました。

午前7:00頃/131㎞地点『豊根村レストステーション』
ここで名簿に、通過時間を記入しなければなりません。

現在の私の順位は2位。
確か前に3人居たはずなのに。
座って食事をしているとランナーが二人来ました。

私:「照明の無い不気味なトンネル、何か感じなかったですか?」
彼:「ああ、照明の無いトンネルはあったけど、何もなかったですよ。」
「…?」私だけだったのか。

私は、なんとか34時間32分で走り切りました。
しかし、あれは何だったんだろう…

コメント

タイトルとURLをコピーしました